とにかく注目を集めたい

“時の魔術師”の法則

2016年4月2日

 

 

今回ご紹介する法則はいたってシンプルですが、その実、観る人の注目を集めるという意味では効果的だと思います。

 

“時の魔術師”の法則を取り上げます。

 

 

 

[Chapter 1] 事例から法則を読み解く

【閲覧注意】“味の素のCMを逆再生したら大変な事になった”の破壊力

 

少し前に、こんな記事がちょっとした話題になりました。

 

 

“味の素”のCMを逆再生したら大変なことになったと話題にwwww

 

 

そのCMを早速以下、見てみましょう。

※食事中の方は、閲覧注意です(苦笑

 

 

 

 

味の素「COOK DO」の、ぐっさん家族が美味しそうに食事を頬張るこのCMは、きっと観たことのある方も多いでしょう。

すごく食欲をそそる、いいCMだなぁと思います。

 

 

そのCMを「逆再生」させてしまうとどうなるか?というのがこの動画なのですが…

いやぁ、すごいですね、この破壊力。笑

 

 

これを思いついた人はある種の天才だと思いますが、ここでは「法則化」を試みるために、“時間の流れを変える”という行為がもたらす作用について、少し考察してみます。

 

 

 

人は普段、生きている中で、決して逆らえないものがあります。

 

その代表的なもののひとつが、きっと「時間」でしょう。

人が“1秒”“1分”などと決めた時の流れを操作することは、一般的には叶いません。

 

しかし、デジタル技術が発達した昨今、その魔法のような技術を使いこなせば、“時の流れを意図的に変える(ように見せる)”ことは可能です。

 

時の流れが変わった光景。それは通常、誰しもが見たことがありません。

あるいは、見えていたはずなのに、見落としていたもの。

 

ゆえに、「知ってるものの知らない側面」を知ることになりますから、自ずと注目を集めることになります。

 

 

 

上記ご紹介したCMにて用いられた“時の魔術”「逆再生」でしたが、他にもこんな映像が海外で話題になりました。

 

 

TOKYO REVERSE – EXTRACTS #01 from Simon Bouisson on Vimeo.

 

 

東京の雑踏をゆっくりと歩く一人の外国人男性。

 

しかしすぐに、時間の流れがおかしいことに気付く。

外国人男性だけが普通に街中を歩く中、周りの人々は「後ろ歩き(逆再生)」になっています。

 

 

実際には、外国人男性だけがひたすら後ろ向きに歩いており、その姿を撮影した映像を逆再生したものがこの「Tokyo Reverse」です。

 

 

この動画は、3月にフランスの公共テレビネットワーク”FRANCE 4”で放映された番組のトレーラー映像だったようで、実際には9時間にわたって東京を後ろ向きに歩く姿の逆再生映像が放映されたとのことです。

すごく神秘的な表現で、つい見てしまいますね。

 

 

上記では「逆再生」という切り口をご紹介しましたが、時間を操る方法は様々です。

その他の事例を、以下ではさらにご紹介していきます。

 

 

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[ “時の魔術師”の法則|Point ]

「時の流れを操作」することで、いつもの光景に違和感をつくる

「逆再生」「スローモーション」「ループ再生」「一部静止」などが効果的(詳細後述)

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[Chapter 2] 法則から事例を読み解く

目が離せない!「時の流れを操る」ことで注目を引く4つの手法

 

4つの方法の1つ、①「逆再生」については、既に取り上げました。

 

以下では、残り3つの方法をご紹介します。

 

 

 

②「スローモーション」 で、見落としていた現象を炙り出す

 

 

Sony|スーパーボール SONY BRAVIA「Balls」

 

 

 

こちらは海外で放映された、SonyのCM。

 

サンフランシスコの1ブロック分丸ごとを閉鎖し、特別な圧縮空気砲でスーパーボール25万個を一気に打ち出し、23人のカメラマンで撮影したとのこと。

 

おそらく時間にして数秒の出来事ですが、スローモーションで捉えることで、なんともいえない美しさが目に焼き付きます。

 

 

 

Sony|4K – 「Four times the detail」

 

 

 

こちらの動画も、SonyのCM。日本でも放映されていましたね。

 

マグマ一帯に色とりどりの紙吹雪を敷き詰め、噴火の瞬間をスローモーションで捉えた映像です。

色彩のきめ細やかな彩り、ゆらめきが、映像の美しさを引き立てています。

 

 

 

Bruton Stroube|プロモーションムービー「Slo-mo Booth Supercut」

 

Bruton Stroube // Slo-mo Booth Supercut from Bruton Stroube Studios on Vimeo.

 

 

こちらはアメリカ・セントルイスにスタジオを構えるフォトスタジオ・Bruton Stroubeが制作した、スローモーションカメラの美しさを感じられるプロモーションムービーです。

 

ビールの入ったカップを持ったままジャンプをしたり、人の頰を叩いたり、粉を頭にふりかけたり…スローモーションカメラで撮影してみることで普段目にしている風景とは全く異なる風景が写し出され、不思議な世界観を楽しむことができる仕上がりとなっています。

 

 

 

③「ループ再生」 で、延々と続く穏やかな時間をつくり出す

 

 

Pharrell Williams|インタラクティブMV「Happy」 

 

 

 

この曲は全世界的に有名になりましたので、きっと知らない人のほうが少ないかもしれません。

 

Pharrell Williamsの楽曲「Happy」ですが、本楽曲のMVプロモーションとして、こんな取り組みが行われていたのはご存知でしょうか?

 

 

24Hours of Happy

 

 

サイトに飛んでいただくと、もうひたすら延々と「Happy」が流れ続けるのですが、面白いのはその仕組み。

 

「24時間いつ見ても、“その時間に合った”ミュージックビデオが見られる」ことをコンセプトに、約4分の楽曲のMVを24時間分制作して、数珠つなぎにした映像です。

(特設サイトでは、画面中央の時計を操作して、好きな時間に映像を切り替えることも可能です。)

 

さらに、一般の人が歌って踊っている動画の投稿も可能にすることで、曲自体が世界的に広まったこともあり、30か国以上で視聴され、MVはなんと2億回以上再生となりました。

 

 

特に音楽の場合、すごくいい曲に出会うと、延々とその1曲を聴き続けてしまうことってありますよね。

そうした人のインサイトを見抜き、「ループ再生」という手法を用いることで、ずっと観ていたくなる、ずっと浸りたくなるような、心地よい穏やかな時間が生まれるのではないでしょうか。

 

 

 

④「一部静止」で、映像に強い違和感を与える

 

 

シネマグラフ、というものをご存知でしょうか。

以下のような、画像のような動画(gif)が近年注目されています。

 

 

cinema1

 

cinema2

 

cinema3

 

cinema4

 

cinema5

 

cinema6

 

 

いかがでしょうか?

 

静止画の一部を動画にしているとも言えますし、動画の一部を静止画にしているとも言えます。

いずれにしても、映像の一部分だけ時間が進んでいるような光景には強い違和感を感じ、思わず惹きつけられてしまうのではないでしょうか。

 

 

 

この「一部静止」を、「ループ再生」と組み合わせてものすごいスケール感で映像化し、大きな話題となった動画があります。

 

それは、光学系の製品を次々に生み出してきた海外のフィリップス社が、映画の再生に特化したテレビ「Cinema 21:9」のプロモーションとして制作したショートフィルムです。

 

 

 

 

「Cinema 21:9」という商品名だけに、2分19秒からなる映像作品です。

 

ムービーの舞台は、ピエロの覆面の強盗と警察官が撃ち合う犯罪現場。

映像はゆっくりと現場を駆け抜けていきますが、ピエロや警官、飛び交う銃弾や粉々になったガラスなど、すべてが“時が止まったように”静止しています。

 

しかし、まるでパラパラ漫画のように、「絵は静止しているのに、映像が進行するにつれて物語も進行している(ように見える)」というギミックが施されているので、不思議な映像とその展開に、グイグイと引き寄せられます。

 

 

ちなみに、この映像のタイトルは、『Carousel』。

日本語にすると、回転木馬です。

 

何故、回転木馬なのか…すべてご覧いただくと、きっとお気づきになるかと思います。

 

 

 

今回は、様々な手法で時間を魔法のように操作することで、映像に強いアテンションを促す法則のご紹介でした。

 

 


 

※その他の類似施策は、以下URLにまとまっていますのでご参考ください。

アイデアの補助線(Pinterest)| 時の魔術師 の法則

 

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